子守唄研究室
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ねんねこ通信

タイトル:ねんねこ通信50号
日付:2011/6/26(日)

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 ねんねこ通信 50号  2011.6    http://komoriuta.cside.com/
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◎目次

●省エネ対策

●茨城県の子守唄

●コラム−納豆の話

●編集後記

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◆省エネ対策
 福島原子力発電所の事故(地震と津波)から、今は人的な事故も加わったかのよう
な惨事になっています。電力は必要不可欠なエネルギーで、産業の振興とと共に消費
量も増え続けています。日本に原子力発電所が、北海道の泊原発から九州の川内原発
まで、18箇所あることが、この事故をきっかけに分かりました。不覚にも、こんな
に作られていたとは思ってもいませんでした。
 その関係もあって、省エネ対策が各所で実施されています。我が家でも一つ実行し
ました。居間の照明に、60Wの白熱球を6個使っています。それが毎月1個は必ず
切れるのです。他でも白熱球を使っていましたので、LED電球を10個購入し取り
替えました。省エネは勿論ですが、取り替える手間がなくなったことで、私が一番喜
んでいます。そして、扇風機もフル活動しています。
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◆茨城県の子守唄
結城紬が織りたくて、結城市にある繊維工業指導所を訪ねたことがあります。県民
でなければ指導を受けられないとのことで、住民票を移して受け入れていただきまし
た。憧れの「いざり機」に取り組むこと1年。筑波山の四季を堪能しました。

 ヤーイ山見ろ 筑波見ろ 筑波の方から 唐獅子が 三十三匹飛んできた
 ねんねん ねろねろ 月の夜に ねんねしな
 ヤーイ山見ろ 筑波見ろ 筑波の方から 月の夜に 雁が三十三羽飛んできた
 ねんねん ねろねろ 月の夜に ねんねしな
 
 子どもを眠らせようとして、ちょっと脅しをかけています。もう少し具体的には

 ねんねしなさい ねんねしな あの山見ろ筑波見ろ
 筑波の山から唐獅子が 三匹つながっておりてくる
 先のお獅子は物言わず 中のお獅子は目が見えず
 後のお獅子は耳がない ぐるっとまわってかけ上がる
 ねんねしなさい ねんねしな


 ほらほら やいやいねんねしろ 
 おらの隣のおばんさん あんまり子どもがほしいので
 ながしの下に米まいて 京都ねずみをつかまいて
 さかゆき剃って 髪結って あしたは御殿のご普請で
 お菓子を売りにやったれば とらぶち猫めに見つかって
 頭からお菓子まで食っちゃれた
 そらねろそらねろ ごうとねろ

 他県でも似たような唄はありますが、最後は猫に捕まって(食べられて)います。

 かっこかっこ かっこ馬車 どこからはやった
 お江戸吉原仲の町 仲の町から嫁が来る
 嫁はいつ来る 晩に来る 晩に来るなら門をあけ
 門の外に出てみたら 大きなてばたき 唄で来る
 唄はなに唄 もうり唄
 守りゃ気楽なようでこわいもの 雨風吹く時ゃ宿がない
 おっ母さんにゃ怒られ子にゃ泣かれ
 旦那さんにゃ横目でにらべられ

 始めは嫁入りの唄ですが、途中から子守りの嘆き唄になっています。
 嘆き唄をもう一つ。

 おいらやだやだ もういやだ いやではなるまい 師走まで
 師走八日が 来たときにゃ お暇をもらって 里帰り
 里へ帰って 来たときにゃ おばんさん一人で お茶わかし
 お茶も新茶も もう食べて 食べて食べらせて はらませて
 良い子生(な)させて 守りさせて お守りさんは どっから参った
 坂上から 坂上のお守りさんは 小さい守りだね
 も少し大きい守り 置いておくれよ
 大きい守り置くのにゃ 損が高いね
 損も高げりゃ お仕着せも高いよ
 おいらやだやだ もういやだ

 新旧の奉公の入れ替わりは、地方によって多少違いますが、一般的には3月3日頃
だったり、盆暮れの薮入りの時だったりです。時には双方の話し合いで、奉公あけの
日や条件などを決めてもいました。

ほかの所では見られなかった、ちょっと曰くありげな唄を二つ。

・勘定 金箱 千両箱 千両で求めた小脇差
 小脇ささしてどこへやる 国は鹿島へ帯買いに 
 帯は七たけ 価は八十 三丈高いとてお買いやれ

・鉄砲かついで 脇差さして
 雉子のお山に雉子うちに行ったれば
 雉子はきんきん飛び出すところ

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◆コラム−納豆の話
 7月10日は、7(なっ)10(とう)と語呂合わせをして「納豆の日」とされて
います。関西での納豆消費拡大のため関西納豆工業協同組合が制定したものですが、
1992年に全国納豆工業協同組合連合会が、改めて全国的に制定したそうです。
 ところで納豆と言えば「水戸納豆」が有名ですが、水戸線の開通に伴い、笹沼五郎
商店が「天狗納豆」を土産物として販売したのがきっかけになったそうです。
 秋田県横手市の金沢公園に「納豆発祥の地」の碑があるそうです。秋田音頭には
「桧山納豆」が名物の一つとしてうたわれてもいます。
 熊本県には全国規模の納豆製造会社「丸美屋」があり、全国に普及しています。
 ちなみに、生産量日本一は茨城県、消費量日本位置は福島県です。

ここで江戸川柳を一つ「納豆と蜆(しじみ)に朝寝起こされる」。早朝の下町に流れ
る売り声が、町民の目覚まし時計だったのでしょう。 
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◆編集後記
 水戸のアジサイ祭りと潮来のあやめ祭りに行ってきました。震災の影響はここにも
きていて、ブルーシートで応急処置された家々や崩れた崖、道路のへこみなどいたる
所で見られました。一日も早い復興を願わずにはいられません。

 我が家のトマト・ピーマン・茄子は順調に生長し、日々の糧になっています。花木
も根付き、ミモザが始めて花芽をつけました。開花が楽しみです。
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