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ねんねこ通信

子守り唄をとおして、子育てや暮らしについて考えていきます。文献の中から探し出したり、地方へ出かけての取材もあります。発行は不定期です。

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最新号

題名: ねんねこ通信95号
日付: 2018/12/25(火)

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 ねんねこ通信 95号 2018.12  http://komoriuta.cside.com/
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◎目次

●ナマハゲ
 
●守子たちの嘆き

●コラム−あの日のオルガンー疎開保育園物語

●編集後記
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◆ナマハゲ
 ユネスコの無形文化遺産に秋田県男鹿市の「男鹿のナマハゲ」などが登録されまし
た。来訪神・仮面・仮装の神々の行事として、古くは1月15日の小正月に行われて
いましたが、現代では12月31日の大晦日に行われています。本来、地区の未婚の
男性がその役を務めるのが習わしでした。今は既婚男性や高齢者や地区外の人もその
役を担っているようです。先日の新聞によると「やってみたい」という女性も名乗り
出たようです。これを機に若い後継者も増えているとのこと、良かったですね。
 同様の行事ではナゴメタクレ、シカタハギ(青森県)ヒガタタクリ、ナゴメハギ、
ナモミハギ、ナマハギ(秋田県)アマハゲ(山形県)ナモミタクリ、ヒカタタクリ、
ナゴミタクリ、スネカタクリ、ヒガタタクリ(岩手県)アマミハギ、アマメハギ(
石川県)など全国にはまだ沢山あります。
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◆守子たちの嘆き

 うとて歩くはやかましけれど ごめん下さい守りの役
 歌をうたうならまっすぐうたえ 歌の横んちょは通りゃせぬ
 寺の坊主は根性が悪い 守子い(去)なして門閉める
 寺の坊主と隠坊オンボの嬶カカは 人の死ぬのを待っている
 わたしゃ歌すき念仏嫌い 死んで行くのも歌で行く
 死んでしまおか髪切りましょか 髪は延びもの身は大事
 死んでしまいたい正月の月に 生きてもどりたい盆正月
 盆と正月といっしょに来たら 門でまりつく羽根をつく
 うちの母ちゃんなんでも嘘よ 鹿の子買てやろそれも嘘
 うちの親父は金平糖の性よ 甘い顔して角生やす
 ねんねころいち竹馬よいち 竹にもたれてねんねする
 泣いてくれるな下駄の歯に困る 下駄の歯じゃない子に困る
 ねんねころりよ寝た子がかわい 起きて泣く子は面にくい
 かわいかわいと言てる子が死んで にくい継子ママコが達者マメでいる
 親は子ォをばたずねもすれど 親をたずねる子はマデ(まれ)な
 嫁と姑と茶わんと皿と 仲が良さそでコチコチと
 分限者けなりいや白壁ずくし こちら貧乏で藁の壁
 分限者けなりいや両手に花よ わたしゃ片手にしおれ花
 上見りゃきりがないぞ下見て暮す 橋の下にも尾形船
 貧乏しててもこころは錦 人さんのものには手はかけぬ
 お酒飲む人しんからかわい 飲んでくだまきゃなおかわい
 七つ八つからいろはを習ろて はの字忘れていろばかり
 芝居身に行て役者に惚れて 惚れた役者の名も知らぬ
 来いよ来いよとそう言うとき来んと 浜の松風音ばかり
 ※滋賀県近江八幡市で採集された唄です。情景が目に浮かびます。
 
 嘆きの唄で知られているのは、五木の子守唄(80号)島原の子守唄(83号)竹田の
子守唄があります。
 守りもいやがる 盆から先にゃ 雪もちらつくし 子も泣くし
 盆が来たとて 何うれしかろ 帷子カタビラはなし 帯はなし
 この子よう泣く 守りをばいじる 守りも一日 やせるやら
 はよも行きたや この在所こえて 向こうに見えるは 親の家ウチ
 ※帷子はひとえの着物です。竹田の里(京都)に子守奉公にきた守子たちの嘆き唄
 です。哀愁を込めたゆったりとした旋律です。
 
 盆が来たとて なにうれしかろ 帷子はなし 帯はなし
 かたびらもあるが 帯もあるが 可愛がってくれる親がない
 ※愛知県で採集されてた類歌です。
 
 守りほど辛いものはない 親には叱られ子にゃ泣かれ
 人には楽だと思われる
 三年つとめたそのうえは 豆のもるよなおばあ縞(年寄りじみた縞柄)
 ※三年間の報酬が豆ももるような粗末な綿布が一反だという不満を唄っています。
 
 今年しゃこけおって 着物三つもろて
 年中泣く子を かりゃあげた(背負い通した)
 ※ここでは着物を三枚貰っただけ、と言っていますが、普通は盆暮れで二枚、悪い
 所では一枚しか貰えないところも多いのです。 
 
 守りの仕着せは 織ではいやや 小判重ねて金でくれ
 ※と、唄う子もいれば・・・
 お暇もろうたが何よりうれし 小判重ねてもろたより
 ※と、唄う子もいました。その子のおかれた環境によって、色々ですね。
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◆コラム−あの日のオルガンー疎開保育園物語
 太平洋戦争末期、東京にあった二つの保育所から53人の園児を疎開させることに
奮闘した関係者やその周りの出来事を記録した映画です。戦時中に学童疎開があった
ことは知られていましたが(私の兄や姉も体験者です)、もっと幼い子供たちも疎開
していたことをこの映画を支援する蓮田市民の会の方から情報を得ました。疎開先は
埼玉県南埼玉郡平野村(現・蓮田市)の妙楽寺でした。さびれた寺を整備しながら物
資の少い中での保育が大変だったことや、村の人たちとの交流など心温まる話もあり
ました。
 映画に登場したケンちゃん(当時4歳)のご家族は東京大空襲で一家全滅しました
が、その彼が上映会(12月14日)に招かれていました。沢山のご苦労はあったでしょ
うが、当時のことを話して下さるのを見聞きして「あゝ生き延びてくださったのだ」
と、ほっとしました。
 この映画の全国公開は来年の2月22日からです。「あの日のオルガンー疎開保育園
物語」原作は久保つぎこさん。朝日新聞出版
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◆編集後記
 今年の漢字は「災」で、流行語大賞は「そだねー」でした。守子たちの唄を探して
いるうちになぜが「正月が来るとてなに嬉しかろ・・」と口ずさんでいました。独裁
者のような政治家が市民からの聞く耳を持たず、災害は年ごとに大きくなり、世界中
に争いは増え…一緒に嘆きたくなりました。

 我が家の屋上の植物たちは季節を勘違いした物もありましたが、昨年10個くらい
しか蕾を付けなかった蝋梅ロウバイが沢山の蕾をつけ、今まさに満開でその上品な香り
を楽しんでいます。
 今年もメルマガを読んでいただき有難うございました。体調にご留意なさり、良い
年をお迎えください。
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