タイトル：ねんねこ通信124号
日付：2023/10/28(土)

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　ねんねこ通信　124号　2023.10　　http://komoriuta.cside.com/
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◎目次

●ノーベル賞

●守子たちの家族への思い

●コラム―神話（国の始まり）

●編集後記
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◆ノーベル賞
　生理学・医学賞の受賞者はカタリン・カリコさん（68）とドリュー・ワイスマンさ
ん（64）に決まりました。カリコさんはこの賞の受賞者227人のうち13人目の女性で
す。少ないですね。新型コロナウイルスに対するｍＲＮＡワクチンの基礎技術を開発
したことですが、二人の共同研究はコピー機前の偶然の出会いから始まったそうです
。カリコさんは冷戦下のハンガリーから研究のために渡米しました。子どもの持って
いたテディベアにお金を隠し、持ち出したとの話は有名です。
　平和賞はイランの女性人権活動家、ナルゲス・モハンマディさん（51）です。「イ
ランにおける女性の抑圧と闘い、すべての人の人権と自由を促進した」が受賞理由で
す。彼女は「国家安全保障を侵害し、反体制的なプロパガンダを行った」との理由で
投獄されています。これまでに抑圧と闘い13回逮捕されているそうです。
　経済学賞はアメリカのクラウディア・ゴールデンさん(77)。男女の雇用格差の研究
を歴史的背景を踏まえ、多角的な分析をしました。その研究成果は「なぜ男女の賃金
に格差があるのか」の著書にまとめられています。
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◆守子たちの家族への思い

　ねんねの持った風車
　お父さんの持った大八車
　お母さんの持った糸車
　守りの持った口車
　ねんねんよう　ねんねんよう　　　（千葉県）
　※風車や大八車・糸車はその内容が想像できますが、「守りの持った口車」とは何
　なのでしょうか。興味があったので載せました。
　
　親のない子は入日を拝む　親は入日の真ん中に
　親のない子を見るたび思う　親は生きたる神ほとけ
　私ら去にたいあの山越えて　いんでお母はんの顔みたい
　寺へ三年針屋へ四年　忘れられんよ親の恩　　　　（和歌山県）
　
　親はあれどもまま親ばかり　兄弟あれども腹ちがい
　わしの母さんいまいてくれりゃ　辛い奉公もささしょまい　　　（奈良県）
　
　親でござるか親たちさんか　わしは乳放れ親知らず
　親が貧乏すりゃ子は巾着じゃ　人にさげられ見下げられ
　西を向いても東を向いても　親のないのはわしひとり　　　
　うちの母さん起きてか寝てか　思い出してか俺のこと　　　（兵庫県）
　
　お主に暇取りあの山越えて　都まさりの親里へ
　あの山高いのでわが家が見えぬ　わが家恋しゃ山憎や　　　　
　食うても食わんでも片褄着ても　親とおりたやわが親と　　　
　わしも行きたやあのやま越えて親に来たかと言われたや
　親に来たかと言われた時は　うれし涙が先に立つ
　子守りさすよな邪険な親が　なぜに乞食をさせなんだ
　つらい子守りを私にさせて　家じゃ親たち高枕　　　　　（三重県）
　
　早く去にたい海山越えて　お母んお父たんの顔見たい
　お母ん寝ててや十五になれば　わしも精出して金かやす　　　（大阪府）
　
　いやだ母ちゃん他人の飯は　胸へつかえて食べられぬ
　子守いやだとお母ちゃんに言えば　我慢していろいま少し　　（山梨県）　
　
　幼い守子たちのその時の素直な気持ちなのか、代々唄い継がれてきた内容なのかは
分かりませんが、親を敬ったり憎んだりしています。しかし「辛い」ことには変わり
はありません。このような唄をうたいながら気持ちを昇華していたのだと思います。
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◆コラム―神話（国の始まり）
　伊勢神宮に行ってきました。お伊勢参りする前に[二見輿玉神社(夫婦岩がある所)]
で心身を浄化してから下宮・内宮にお参りするのが[伊勢神宮大吉参拝]だそうです。
　古事記によれば、まだこの世になにも存在しなかった頃、天と地が二つに分かれ、
天上界に神が現れましたが、地上は脂やクラゲの様に海の上にゆれ動いていました。
神様は次々と現れたのですが、最後にイザナギノミコトとイザナミノミコトが登場し
この世のすべての時間が動き出しました。そして国作りが始まったのです。作った島
に天降りして結婚しました。始めにイザナミが「アラいい男」次にイザナギが「アラ
いい女」と声をかけて結ばれましたが、生まれた子は不具の子供たちでした。天の神
に相談したところ「女が先に声をかけたから良くないのだ」と言われたので、あらた
めて「アラいい女」とイザナギが先に声をかけて結ばれ、生まれた子どもたちは多く
の島や立派な神々でした。
　なぜ、女から先に声をかけると良くないのか、不具の子が生まれるのか、不可思議
に思いませんか。古来から男尊女卑の考えがあったとしか思えません。
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◆編集後記
　10月は神無月、全国の八百万の神様が出雲大社に集まり「神迎神事」が行われます
から、出雲では神在月です。神事は旧暦の10月10日（今年は11月22日）です。
　今年は３人の女性がノーベル賞に選ばれました。日本女性はまだですねー。
　将棋の藤井翔太さんが八冠を獲得しました。まだ２１歳です。
　イスラエルとパレスチナ（ハマス）の戦闘が始まっています。長年にわたるこの争
いの解決策は見つかるのでしょうか。「神のみぞ知る」では済まされません。
アリスの谷村新司さん(74）がなくなりました。「いい日旅立ち」母の背中で聞いた
歌を道ずれに…の歌詞があります。その歌こそ「子守唄」であると・・・。ご冥福を
お祈りいたします。

　あたりに金木犀の香りが満ち溢れています。やっと秋らしい季節になりました。今
年もあと２ケ月余りを残すのみになりました。寒暖差が厳しい季節です。要注意！
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●子守唄研究室

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